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■第9回 吠えるのはボクだけが悪いんじゃない
 レオンちゃんの家は通学路に面しています。毎朝子ども達が通るたびに庭先で吠えます。 迎えに来る同級生が門に近づいたりしても激しく吠えます。といってもヒトを噛んだりするわけではありません。 ご主人はそのたびに居間から、イケナイと叱ります。でも、『ほえる』行動はおさまりません。この『ほえる』行動は、 レオンちゃんだけの問題ではなく、『庭先にいる』『子どもが通る』『門にヒトが近づく』『主人の声かけ』といった、 レオンちゃんを取り巻く様々な環境の影響で『ほえる』行動が強化されています。

 ここで、行動心理学的にレオンちゃんの示す『ほえる』行動を考えてみましょう。

 レオンちゃんの『ほえる』行動=イヌとイヌを取り巻く環境との交互作用つまり、レオンちゃんの行動を治すには、 レオンちゃん自身への治療だけでは解決しません。環境調整(部屋の中に入れるなど)、子どもや訪問者など自宅前に近づくヒトへの慣れ、 吠えることにより子どもが去っていく(レオンちゃんは吠えて追い払ったと錯覚)という誤学習の修正、主人の対応(イケナイという言葉かけが、 吠える行動をバックアップしていると解釈)などヒトも含め取り巻く様々な環境にアプローチしなければならないことがわかります。 あなたのイヌが好ましい・望ましい行動がとれるかとれないかは、決してイヌだけの問題ではないのです。

 イヌのカウンセラーはイヌだけでなくヒトへのカウンセラーでもあるのです。
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