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■第3回 家族は僕を中心に回ってる
 ケリーちゃんは、6ヵ月の時、『売れ残ってかわいそう』と店員のミホさんが引き取りました。 その6ヵ月後、ミホさんはアメリカ留学。残ったケリーちゃんをご両 親が面倒をみることになりました(大変なかわいがりようです)。 2年後、ケリーちゃんは過敏で吠えるワンちゃんに変身。食事中に近づくと唸り、散歩もワンマンペース、気に障ると噛みつくようになっていました。 ストレスがかかる場面では心因性の嘔吐も見られ、部屋中マーキングで家具は痛み放題。一度吠えつづけると、叱ってもなきやむどころかかえって火に油。

 さらに、お父さんに近づく人(主に母か娘)に威嚇し、本人(ケリー)がいる部屋に誰かが立ち入ろうものならもう大変。吠え続けます。 こんな時叱ろうものなら逆ギレ状態。でも、家族にとってはかわいい大事なケリーちゃんです。

 診断は、『隔離状態(ペットショップのゲージ生活)による社会性欠如。ストレスと不安による過敏性と易興奮性。父との共生関係による分離不安』。

 基本的には、ケリーちゃんと家族間の主従関係の改善と父親との共生関係の排除 (父は無視、母娘は一切叱らず、適切な関係のみの強化と服従訓練の実施)を行動療法の技法を使って段階的にメニューに組み込むことと、 去勢手術と不安を減少させるための薬物の投与で、症状の改善をはかりました。くれぐれもイヌのネコかわいがりは禁物です。
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