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第九話  ネコとクリスマス
 落語の「錦明竹」というハナシに、 飼い猫の近況を語るのに「どこかでエビのシッポでも食べたんでしょう、家中そそうをして困ります」というのがある。
 確かに、猫に小判ならぬ、猫とエビのシッポは相性が悪いのかしらん、と思っていた。 ところが、我が食卓で刺身、それもエビの類が盛り合わせに入っていたりすると、 我が猫は猫にもかかわらずヒョー変するほど攻撃的になるのであった。
 かつて愛猫が存命中で、今日のような年の瀬やクリスマスの時期を一緒に過ごした当時、 僕はこれでも人間どもの家族だけでなく、ペットである愛猫のためのプレゼント探しにいつも邁進していたのだった。
 飲み屋に出掛ければ、甘エビのシッポやエビフライのシッポは必ず手拭きタオルの空になった袋に入れて持ち帰ったし、 それを我が愛猫は、さもとびきりの大ごちそうと喜んでくれたのだった。
 考えてみると、ウチのは胃腸が丈夫だったのだろうか、心底エビのシッポが好きだった気がする。
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