一般の方は「小動物」というとリス、ハムスターなどのことだと思われるかも知れませんが、
獣医師にとって小動物といえば犬、猫を指し、産業動物のことは「大動物」と言います。
私が大動物臨床をやっていたある冬の早朝、牛の難産の往診依頼をうけました。
何とか無事に出産させ、母牛に点滴を打ち帰ろうと車をバックさせたところ何物かにぶつかったので驚いて振り返ると、
なんと!"エゾシカ"が走り去っていくところでした。
大胆にも子牛の飼料を盗食していたようです。夢中だったせいか、それともこちらが銃を持っていないことを知っているのか定かではありませんが、
ギリギリまで食べていた為に私と遭遇してしまったようです。
エゾシカによる農家の被害は莫大で、離農にまで追い込まれることもあります。
その為、害獣として一定数殺されるのですが、シカにしてみれば人間があとからやってきて森を畑にし、住処と食料を奪われたと思っていることでしょう。
産業動物は治療し、野生動物は追い立てる。本当の動物好きには獣医師は務まらないかもしれないなー。
そんな複雑な思いを抱きつつ、雪道を次の往診先へ急ぎました。 |
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