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■第8回 お受験?
みなさんが、犬を飼ったきっかけはどんなことでしょうか?見た目やTVの影響? それとも、犬のことが大好きで、自分のライフスタイルに合う、そして自分の目的に合った犬を選んで飼った人もいるでしょう。
前者のように、ある意味衝動買いしてしまったという方は、もしかすると元気が良すぎて 「こんなはずじゃなかった・・・」なんてしつけに苦労したり、または甘やかしすぎて問題行動といわれる行動を引き起こしたりしていませんか?
そんな方は今すぐ、自分の行動を振り返って見てください。きっと何か理由が見つかるはずです。
後者のようによく吟味して犬を選んだ方の中には、とてもいい関係を築いている方も多いと思います。 一緒に何かを楽しみたい、と考えて小さなころからしつけにも熱心で、今では競技会に出ている、なんて方もいるでしょう。
でもちょっと振り返って見てください。もしかして、頑張りすぎて犬が見えなくなっている飼い主さんはいませんか?


犬にも人間と同じように、犬種や性格によって、得意不得意や好き嫌いがあります。
人間によってあらゆる目的に合わせて改良されていった犬は、それぞれ得意分野が違います。 たとえばレトリバー系の犬はその名の通り、回収することが生き甲斐です。 ビーグルはセントハウンドと言われる猟犬の種類で、とにかくにおいをかぐことが生き甲斐のような犬種です。 逆にアフガンハウンドはサイトハウンドと言われ同じ猟犬ですが、獲物を視覚で追いかけることが得意です。 こういった特性を理解して一緒にしつけのトレーニングやドッグスポーツをしていても、 楽しむことよりレベルをあげることに熱心になってしまうと犬が楽しくない顔をしても、気づかないことがあるようです。 レベルをあげて、人よりいい成績を残したい、という気持ちになることも時には大切です。 でもそれは犬が楽しいと思えてこそだと思うのです。


これを人間の我が子に置き換えてみるとどうでしょう?たとえば、 自分の子供に優秀になってもらいたいと思う親御さんは多いでしょう。でも誰もがなにもせずに有名な大学に入学できるわけではありません。 本当の意味での天才を除いては・・・だとすると小さいころから英才教育をほどこし、たゆまぬ努力をさせ、 お尻をたたいて「あなたは東大に入れるのよ」と本人より頑張ってしまう母親の話を聞きませんか? もちろん頑張れば不可能はない、と可能性を信じることは大切です。でも可能性は本来自分が一番よくわかっていることなのだと思います。 その可能性があるかどうか、親として見極めることができないと、かえってストレスになってしまうと思いませんか?

プロスポーツ選手やピアニストも同じ事でしょう。誰でも頑張れば必ず東大に合格できたり、 プロのスポーツ選手になったり出来る訳ではないのです。でも本人が心から楽しみ、そして楽しむだけではなく、 努力することが必要だということを自覚して初めて、その可能性が開花してくるのだと思います。

もちろん人間と犬は全く違う生き物ですから、犬に努力すれば報われるという概念はありません。 でも、犬もロボットではなく、生きているわけですから、好きか嫌いか、楽しいか楽しくないか、くらいは自己主張しているはずです。 もし犬が嫌々やっているように感じたら、それは単なる気のせいでしょうか?もっと楽しいことが他にあるかもしれませんし、 そうでなければ犬が楽しくなれるような環境を与えてあげることが必要でしょう。

しつけの方法もいろいろあります。ほめて伸びる精細な犬と、 多少手荒くしてもそれを楽しめるくらいタフな犬、その犬によってそれぞれ、合う合わないがあるでしょう。
どんなやり方でも犬が楽しそうなら答えはひとつではありません。


自分の犬が楽しそうな顔をして一緒に何かをやっているか? この機会にもう一度よく確かめて見て欲しいとおもいます。 難しく聞こえるかもしれませんが、犬はロボットではなく生き物だと考えれば、自然に誰もが考えることだと思います。

もし困ったときには私たちトレーナーに声を掛けてください。 ただお座りや伏せを機械的に教えるのがトレーナーではありません。 愛犬の好いところを伸ばし、悪いところがあれば理由を一緒に考え解決していき、 飼い主さんと犬たちが楽しく暮らすお手伝いをするのがトレーナーの仕事です。

犬は10数年しか一緒に生活できない家族です。 みなさんの犬が家族からもそして社会からも愛される存在であるよう願っています。 そしてそのためにたくさんの努力を飼い主である私たちは惜しんではいけないと思います。 そしてみなさんが犬ともっともっと楽しく暮らせるようにお手伝いさせていただきたいと思っています。
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