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■第4回 自分の犬を知る
こんにちは!今回から DOGSHIP crew1号であるトレーナー の五味愛がこちらのコラムを担当させて頂きます。

最近、街で犬を連れた人を見る機会がぐっと増えましたね。 特に東京の人気スポットと言われるエリアではもはや当たり前の風景、といえるくらい自然に目に入ってきます。 それだけペットを飼う人の数が増えているということでしょう。 そうなると飼い主であるみなさんひとりひとりが「犬と暮らす」ということを今までよりもっときちんと考えていくことが、 今後の犬との生活をよりよいものにしていくのではないかと考えます。

では、この実社会で「犬と暮らす」とはどういうことなのでしょう?

「犬と暮らす」ということは、大きくわけて2つの柱から成り立っていると私は考えます。 一つは「自分の犬を知る」、そしてもう一つは「社会の中で必要なマナーを考える」です。 当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、このどちらかにしか焦点を当てていない人が結構いるのではないでしょうか?

今回は「自分の犬を知る」とはどういうことか?についてお話したいと思います。

あるところに、初めて犬を飼う飼い主さんがいました。 しつけの本を読んだり、インターネットで情報を収集したりして、なんとかその迎えた子犬をいいこに育てよう、 と必死でしたが、飼い主の期待を裏切るようにその子犬はいたずらしたり、興奮して甘噛みしたり、トイレをなかなか覚えてくれなかったり・・。

その飼い主さんは考えました。 「今からきちんと厳しくしつけないと、このこは将来お行儀の悪い子になってしまう。しっかりしつけよう。」 そして、しつけ教室にせっせと通ったり、お友達にしつけ相談に乗ってもらったりして、数年が経ち、その犬は、 多少のことは大目に見ればどこに連れていっても恥ずかしくないお行儀のよい子に育ちました。 でも、何かが違うのです・・・・・。

確かにその犬は、比較的お行儀がよく、カフェに行ったり、 旅行に出かけたりしてもなんら問題のない子に育ちました。 トイレのしつけも努力の甲斐あって、かけ声でできるようになりました。 街で会う人にも「お利口さんね」とか「おとなしくていい子ですね」と言われることもあります。

でも、飼い主さんはなぜか気になっていました。 それは、その犬がいつも嬉しそうではないということです。
決められたルールには従ってくれる。ただ少し嫌そうな顔をしながら・・・。そして、 犬にあまり表情がないことも飼い主さんは気付きました。 「なぜだろう?やるべきしつけはきちんとしたはずなのに」 「犬は仕事を与えてあげれば幸せだと思ってしつけをしっかりやったのに」


そしてある時、お友達の飼い主さんから「このこの一番好きなことはなあに?」と聞かれ、ふと気付きました。 「私は、この子に自分の理想を押し付けてきただけなのではないだろうか? その証拠にこの子のことは何ひとつわかっていない。大好きなこともわからない・・・」

その日から、飼い主さんは変わり始めました。その犬が好きなことってなんだろう?
嫌なことってなんだろう?どんなおやつが一番好きだろう?どんな子と仲良く遊べるだろう? どんな時にどんな行動をとるのだろう?いつもそのこをよく観察するようになりました。 と同時に、その犬にも変化が見られるようになりました。 今まで出来ないと思い込んでいた「持ってこい」遊びができるようになりました。 なぜなら、飼い主さんがその犬の好きなボールをとうとう見つけだしたのです。 それから、その飼い主さんと犬は公園でボール遊びをすることが日課になり、お散歩の時間も増えました。


もうおわかりだと思いますが、まずその犬は、飼い主さんのことが大好き! ただ自分の意見をなかなか聞いてもらえないことにちょっとした諦めを感じていたのかも知れません。 そして、飼い主さんは、自分の犬のことをよく観察する、ということを怠っていたのか、 よく言われるところの信頼関係がきちんと築けていなかったのです。 信頼関係というものは、お互いをよく知ることから始まります。 この飼い主さんは自分の犬と今ようやく向き合えたところなのでしょう。 これから理解が深まっていけば、きっとすばらしい関係を築けるはずです。

いかがでしょうか?少しでも思い当たる節があれば、ぜひ自分の犬をよく観察してみることをお勧めします。
きっと新しい発見があるのではないでしょうか? そして、より自分の犬に対する理解が深まることと思います。 はた目からみて、お利口なよい犬でも、自分に心を開いてくれないことほど悲しいことはないのではないでしょうか?
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