ウサギの尿が赤くなる原因は様々ですが、
赤い尿は大きく分けてある種の色素が尿中に排泄されることによる「色素尿」と
尿路および生殖器からの出血が尿に混じることによる「血尿」の2つに分けられます。
ここではその原因の中から3つのケースを選んで簡単にお話したいと思います。
◆赤色素尿
ウサギを飼い始めて間がない飼い主さんから「赤いオシッコをしているのですが大丈夫でしょうか?」という問い合わせが良くあります。
膀胱炎などによる尿路からの出血も心配されるので尿をもって来院して頂き検査をするのですが、
多くの場合、尿中に赤血球やその色素成分のヘモグロビンは認められず、その他の健康上の異常もありません。
年齢に関係なく健康なウサギは時々赤い尿をすることがあります。
ある種の植物を食べたり抗生物質が投与されたことが原因の場合もあれば、普段と変わらない餌を食べていたにもかかわらず尿が赤くなることもあります。
通常、赤血球やその色素成分を含まない赤色尿では治療の必要はありません。
◆尿石症
結石によって尿路の内側が傷つけられ、そこからの出血が尿に混じり血尿となることがあります。
ウサギは余分なカルシウムの多くを尿中に排泄します。
イヌやネコなど多くの動物では尿中へのカルシウムの排泄率は2%程度ですがウサギでは45〜60%にもなります。
このため健康なウサギでも尿中に炭酸カルシウムの結晶が見られることがよくあります。
しかし、時にはこの結晶が大きな塊(結石)になってしまうことがあります。
このような場合は手術によって結石を取り除いく必要があります。
◆子宮腺癌
子宮に出来た腫瘍からの出血が血尿の原因となることがあります。
ウサギは非常に高率に子宮腺癌を発症する動物です。発症率は品種によって違いますが5才以上のウサギの80%で発症したという報告もあります。
子宮腺癌は治療されなければ発症後2年以内にウサギの命を奪います。また転移もしやすい腫瘍です。
私の経験では、かなり症状が進行するまで飼い主さんが気がつかないケースが多く、
来院された時点で既に他の重要な臓器へ転移していて手がつけられないこともあります。
出産をさせる考えがないのであれば、避妊手術(卵巣子宮全摘出術)を行うことで、この病気を100%予防することが出来ます。
今回は3つのケースについて簡単にお話ししましたが、先にも述べた通りウサギが赤い尿をする原因は様々です。
毎日、尿の色や量などをチェックして「おかしいな」と思ったらすぐに獣医師に診てもらうよう心がけて下さい。 |
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