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■第12回 モモンガの病気 II
  モモンガの病気の後半です。今回は私の診療体験記的なものも紹介したいと思います。

【皮膚病】
  モモンガの皮膚病はハムスターや他のげっ歯類に比べると少ないようにも思いますが、モモンガの病気の中では比較的高い割合で見られます。 まず、外部寄生虫ですが毛包虫(アカラス、ニキビダニ)やカイセンが圧倒的に多いです。症状は脱毛や強い痒みがあり、皮膚はだんだん赤くなってきます。 皮膚を少し削るような検査をしないと発見できない場合もありますので皮膚の痒みや赤み、脱毛などが見られたら病院へ連れて行ってあげて下さい。 治療は定期的に薬剤を塗布することです。モモンガは身体が小さいので注射剤は適しません。 又、薬剤の塗布も自宅ではなく病院でしてもらった方が安全かつ確実ですよ。

  次いでよく見るのが真菌症。疥癬感の無い脱毛が広がっていくケースです。この場合は病院で真菌培養の検査をして特定します。 検査結果が出るまでに平均して一週間程度かかりますので直ぐに処置に入れない場合もあります。 もし真菌症の場合はその間も進行することがありますので、少しの脱毛でも早めの検査をお薦めします。

  皮膚病は他にもありますがここで体験記を少し・・・。フクロモモンガの男の子が生殖器の障害で来院なさいました。 そこで私は対策の一つとして同居している女の子と一時的に隔離するようにアドバイスしました。 するとちょうどそのくらいの時期から男の子と離れ離れになった女の子の尻尾の先が脱毛し始めたのです。 日頃からめちゃくちゃ仲が良いと言うわけではなかったので、女の子に皮膚病の処置を開始したのですがなかなか改善しません。 最終的に男の子との同居を再開すると病態の進行が止まりました。フクロモモンガは集団生活が重要なんだなぁと痛感した出来事でした。

【腫瘍】
  モモンガも腫瘍が結構多いです。腫瘍の種類は様々ですが、出来た場合手術で取る以外に完全な改善方法はありません。 それでは体験記パートIIです。
当院へかなり前からかかっているタイリクモモンガの女の子に腫瘍が出来ました。 はじめは右足の親指だったので即手術で摘出しました。手術から3ヵ月半後、今度は右足の大腿部にしこりが・・・これも摘出手術を施しました。 その後も1ヶ月半おきくらいに右足の指や足の甲に少しずつ場所を換えてしこりができては手術を繰り返し、5回目の手術後にやっと安定して現在に至っています。 この子はコクシジウムから白内障、両眼のレンズ脱臼まで色々な病気を乗り越えて来たつわもの。 なぜこの子ばかり・・・と思うと同時にこの子の生命力に感動している今日この頃です。

【その他】
  白内障や泌尿器障害など色々な病気がありますが、原発性か続発性かなど原因を突き止めないと対処できない病気が多いです。 何しろ身体が小さな動物ですから間違った対処をしてしまっては良くなるどころか悪化してしまい死に至ることもあります。 正直なところ私自身も対処が遅れてしまって治療をする前に亡くなってしまった経験があります。 何か異常があれば直ぐに病院へ駆け込むくらいの心構えで接してあげてください。

  モモンガシリーズはいかがでしたか?まだまだ書ききれないことは沢山ありますが、 今回のシリーズを読んで興味が湧いた方は是非迎え入れてあげてください。苦労と同じくらいの発見や感動がありますよ!!
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